[PR]

医の手帳・ぜんそく(3)

 今回は気管支ぜんそくの治療について説明します。

 気管支ぜんそくは、慢性的に起こる気管支の炎症が気道の過敏な状況を引き起こし、発作的に気道が狭くなることを繰り返す病気です。気管支の炎症の原因として、ダニやほこり、花粉、カビなどのアレルゲンが関係しているとされています。治療は気管支の炎症を抑えて、気道をなるべく広げて、空気の通りをよくすること、またアレルゲンをなるべく遠ざける、またはアレルゲンに対する反応を減らすことが大切です。

 炎症を抑える代表的な薬剤は、ステロイドホルモンです。特に気管支ぜんそくでは、ステロイドの吸入薬を使います。ごく少量のステロイドが気道に直接作用して炎症を抑えるため、副作用も少なく、長期の使用ができます。口の中の炎症やのどの痛み、声がれなどの副作用がみられることもありますが、吸入後にうがいを十分にすることで、それらの症状を未然に防ぐことができます。

 また気管支を広げる薬剤として、吸入の気管支拡張薬を使います。これは発作時にも使用する薬剤ですが、普段の治療にも使用されます。最近では吸入のステロイド薬と一緒になった吸入薬が広く使用されており、治療が簡単になってきています。

 いくらしっかり治療をしても、ぜんそくの原因となるアレルゲンが身近に多量に存在していれば、症状をうまくコントロールできません。こまめに掃除をし、外出時にはマスクを着用するなど、生活環境を見直す必要があります。また、アレルゲンに対する免疫療法が効果を上げることもあります。

 適切な治療をしなければ、気管支は徐々に硬くなり、狭い状態が元に戻らなくなります。こうなると発作の回数が増え、日常生活に支障をきたします。今はいろいろな種類の薬がありますので、主治医と相談して、適切な治療を行ってください。(おわり)(新潟大学大学院医歯学総合研究科 小屋俊之准教授)