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 半世紀以上も国境を越えて文通をしている人たちがいる。愛知県西尾市の薬剤師、丸山久美子さん(64)と豪州南部の島タスマニアに住むジリアン・ホールさん(66)。ふたりは60歳を過ぎてから初めて対面した。

 久美子さんが最初に手紙を書いたのは1966年。きっかけは少女漫画の雑誌に載っていた国際ペン・フレンド協会の広告だった。

 実家は小さな商店街にある化粧品店で、大地が広がる豪州に憧れた。一方、ジリアンさんの実家はタスマニア郊外のベリー農家。「富士山」と「桜」しか知らない遠い国だったから、文通相手に日本を選んだ。

 まずは久美子さんが手紙を書いた。両親と妹、ペットの犬、学校や同級生のこと。便箋(びんせん)の本文は協会に英訳してもらった。

 I don’t know about you, but I imagine you.(あなたを知りません。でもあなたを思っています)

 約2カ月後、手紙はタスマニアへ。配達システムは当時なく、ジリアンさんは親の車で3キロ離れた郵便局に行った。「局員の女性に、文通していることをほめられ、うれしかった」

 久美子さんは75年に20歳で結婚。夫の富久治さん(71)の隣で、白無垢(むく)を着てほほえむ写真をジリアンさんに送った。その後、長男、長女が生まれ、長男は啓、長女はめぐみと命名。富久治さんが家族の似顔絵を描いたこともあった。

 98年には久美子さん一家が豪州ケアンズへ。タスマニアには行けなかったが、ジリアンさんに電話をすると、「いつか会おうね」。でも、ふたりは子育てや仕事で忙しく、会う機会はなかなか訪れなかった。

 転機がやってきた。文通開始か…

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