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 第66回春季東北地区高校野球大会(東北地区高野連主催、朝日新聞山形総局など後援)は11日、山形県野球場(荘銀・日新スタジアム)で決勝があり、弘前学院聖愛(青森2位)が延長戦の末、明桜(秋田1位)にサヨナラ勝ちして初優勝を果たした。青森県勢が優勝するのは、2015年の青森山田以来4年ぶり。

延長10回 4番が決めた

 序盤に奪われた4点をこつこつ返し、延長にもつれこんで迎えた好機。最後は4番の一振りが、聖愛の初優勝を呼び込んだ。

 十回裏1死一、二塁。4番打者の桜庭脩永(しゅうと)(3年)が打席に入る。フルカウントから、ファウルで1球粘った。

 優勝のかかった打席に、緊張せずにはいられなかった。だが「脩永、こっちを見ろ!」という声が、桜庭の耳を打った。目を向けると、ベンチでみんなが笑顔で叫んでいる。「おまえが4番だ!」。肩の力が抜けた。

 外角低めのスライダーを、体勢を崩しながらもすくい上げた。夢中で一塁ベースを蹴ったところで、打球が左中間に落ちたのがわかった。

 今大会は準決勝までに2本塁打。この日も最高の場面で4番の存在感を見せつける仕事をしたが、試合後は「みんなで勝ち取った優勝なので」と表情を引き締めた。

 準々決勝はサヨナラ、準決勝は逆転勝ち、そしてこの日もサヨナラと、劇的な勝利を重ねてつかんだ初優勝。次に見据えるのは、もちろん夏の甲子園だ。(吉備彩日)