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 朝起きて夜眠るといった、1日周期の行動リズムを決める「体内時計」を正常に動かすためのスイッチを発見した、と京都大などのチームが12日、発表した。DNAの一部の役割を突き止めた。人間の朝型、夜型といったタイプや睡眠障害などのメカニズムを解明する手がかりになるという。

 体内時計は、2017年にノーベル医学生理学賞を受賞した米国の研究者らが、関連遺伝子を発見。この遺伝子の働きで作られるたんぱく質は約24時間周期で量が増減し、体温などのリズムを刻んでいるが、この遺伝子が働く詳しい仕組みはわかっていなかった。

 京大の岡村均(ひとし)特任教授らはマウスで、この遺伝子の端にあり、役割が未解明だったDNA配列を改変。その結果、マウスはたんぱく質を作れるが、うまく減らすことができなくなった。遺伝子改変マウスは体内時計が乱れ、行動が不規則になった。

 DNA配列が、生物の行動をコントロールするスイッチになっていることがわかったのは初めてだという。この仕組みは人間も共通していると考えられる。京大の土居雅夫教授は「体内時計の仕組みを理解する重要な一歩だ」と話している。

 研究成果は12日、英科学誌「英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表した。(野中良祐