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 関西医科大学(大阪府枚方市)がインターネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)で、膵臓(すいぞう)がんの新しい治療法の臨床研究(治験)に必要な資金を10日に集め始めたところ、わずか2日で目標の1千万円を超えた。目標を2500万円に引き上げ、9月8日まで募る。

 11日夜に603人の支援額が1千万5千円に達した。12日午後5時時点で、約1460万円が集まった。CF運営会社によると1千万円以上の募金では最速という。「膵臓がんで友人を亡くしました」「父が膵臓がんです」といった支援者の声が寄せられた。

 関西医大胆膵外科の里井壮平教授らは、臓器を覆う腹膜にがんが転移して手術ができない膵臓がんの患者を対象に、価格が安いジェネリック(後発)医薬品が出ている抗がん剤2種を併用する新治療法の治験を計画。新薬を使う治験と違い、利益が見込めない製薬会社から協力が得られず、国の補助金も獲得できなかったため、ネット募金を始めた。

 里井さんによると、データの管理・解析などに多額の人件費がかかり、治験には本来2千万~3千万円かかる試算だったという。そのうちの1千万円を目標にしていたが、本来の目標である2500万円に引き上げた。論文作成や広報活動などに使うという。

 里井さんは「ひとりでも多くの患者さんやその周囲が苦しみや悲しみから解放されるような治療を提供していきたい」と、更なる応援を呼びかけている。