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 お笑いコンビ「ガンバレルーヤ」のまひるさん(25)は自身も白球を追う野球少女だった。中学時代は男子部員に女子1人で混じって練習に打ち込んだ。野球に捧げた青春時代を振り返ってもらい、高校球児たちにメッセージを語ってもらった。

 ――野球を始めたきっかけを教えて下さい

 両親が共働きだったのでカープファンの祖父と一緒に家でよくプロ野球のテレビ中継を見ていました。自分もやってみたいなと小学3年生のとき地元の少年野球チームに入りました。強いチームではなかったけど好きに打って好きに投げて、とにかく野球が大好きでした。

 ――中学でも野球部へ。女子部員はまひるさんだけだったそうですね

 入学の年にちょうどソフトボール部が廃部になってしまったので、男子野球部に入部させてもらいました。毎日男子と同じメニュー。正直きつかったけど、当時の顧問の先生が「女子だからって特別扱いしないぞ」と言ってくれたのがすごいうれしかったんです。

 ――男女の体格差などは気になりませんでしたか

 入部当初はあまり意識していませんでした。女子にしては体格も良い方で、部の同学年では背も一番高かったんです。それで1年生はずっとレギュラーだった。でも2年生になると、同じ練習をしているはずなのに男子には筋肉が付いて、私は脂肪がつくようになりました。背も一気に越されて。「どうして私だけ」ってつらくなるときもありました。そこからはレギュラーから外れることも多くなりました。

 ――それでも引退まで野球部を続けてこられました

 負けたくないっていう気持ちが強かったんだと思います。野球部に入って初めて勝つ喜びみたいなのがわかって。チームプレーの奥深さみたいなのを感じたことも大きかったです。でもやっぱり自分が出られない悔しさはすごくありました。だから父に頼んで家にバッティング練習用のネットを作ってもらいました。毎日、そこでバッティングの練習をして、4キロの走り込みも始めました。そんな生活は高校3年まで続きました。

 ――どうしてお笑い芸人を目指されたのですか

 中学生のころから考えていました。体育の先生になって野球を教えるのもいいなって悩んでたんですけど、自分が野球で挫折しそうになったとき、いつもお笑いを見て元気をもらっていることに気付いて。私もこんな風に人を笑わせてあげたいなって。それで決めました。

 ――芸人としての自分に野球経験が生きているなと感じたことはありますか

 正直、NSC(吉本興業のタレント養成所)に入っても最初の5年くらいはまったく仕事もありませんでした。お笑いよりバイトの毎日。「何してるんだろう」って思うことも。NSCは上下関係も厳しい世界で、辞めてしまう同期も多かったです。でも私は毎日楽しくて仕方なかった。野球部のほうが厳しかったなって。今頑張れるのも野球をしてきたおかげかもしれないです。

 ――「甲子園」のイメージを教えて下さい

 高校生に限らず野球をしているすべての人が憧れる舞台だと思います。砂を持ってたらヒーローみたいな。なんだか自分の初心に戻れるようで、夏の甲子園は全試合録画して見ています。選手たちがこんなに頑張っているんだから自分も頑張ろうと毎年、奮い立たせてもらっています。

 ――ふるさとの球児にエールの言葉をお願いします

 汗や泥まみれになって1球1球を全力でプレーをしている選手のみなさんは本当にかっこいいです。すごく緊張もすると思うけど、野球をここまで続けてきた自分に自信を持って全力でプレーして下さい。きっとこの経験がみなさんのこれからの人生の大きな糧になると思います。(聞き手・矢田文)

     ◇

 〈まひる〉 人気お笑いコンビ「ガンバレルーヤ」のツッコミ担当。1993年8月30日、鳥取県大山町生まれ。小学3年から中学まで野球に打ち込んだ。米子松蔭高校ではソフトボール部に入り、全国大会でベスト16。弟が現役高校球児。現在は数多くのバラエティー番組に出演している。