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 女性が職場ではく靴をめぐる議論が起きています。ネット上では、ヒールのある靴の着用を強制されることへの反対論や、苦痛からの解放を訴える「#KuToo」という言葉が広がり、署名運動にも発展しました。これに対し、根本匠厚生労働相は「女性にハイヒールやパンプスの着用を義務づける。これは社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲かと思う」と述べています。女性の仕事中の靴に関する規則は、企業によってどのように定められているのでしょうか。苦痛を訴える女性の体験談と、制服での接客がある業界の企業22社への取材をもとに考えます。「仕事と靴」に関する体験や意見をkeizai@asahi.comメールするにお寄せください。(宮地ゆう、栗林史子)

 「#KuToo」運動に賛同して声を上げた忍足みかんさん(25)=ペンネーム=は、保険業界で外交員として働いています。

 彼女が勤める会社では、保険外交員は一定の高さのヒールがあるパンプス(足の甲の部分があいた靴)を着用すると決められています。ヒールのない革靴やローファーなどをはいていると上司から呼び出され、注意を受けるといいます。

同調圧力と冷たい視線

 パソコンや資料など最大9キロの荷物を抱え、営業で家庭や職場を回ります。1日1万歩以上歩くこともざらで、階段の上り下りもしょっちゅう。客からストーカー行為を受けた同僚もいるといい、犯罪被害や災害など、いざというときにヒールで大丈夫だろうか、という不安も尽きませんでした。

 足のあちこちに水ぶくれや流血、痛みが出てきたため、昨年、上司に「足が痛い」と訴えました。いまは男性用の革靴に似た黒いフラットシューズをはいています。でも同僚たちは、妊娠中の女性も含めてみなパンプスをはいているため、「冷たい視線」を感じているといいます。

 今年に入って「#KuToo」運動を知り、苦しかった自分の体験を投稿しました。「社内では自分だけが『つらい』と声をあげていたので、自分がおかしいんじゃないかと思っていました。意外と同じことを考えている人がいたんだ」と勇気づけられたといいます。

 「『パンプスがつらいなら上司に訴えて解決すればいい』という人もいるけれど、職場では『他の人と違うことをしてはいけない』という同調圧力も強く、個人で訴えるのには限界がある。会社や国、社会全体の風潮が変わらないといけない」と、忍足さんは訴えます。

各社の靴の取り決めは?

 女性の靴はどのように規定されているのでしょうか。朝日新聞は6月7日から13日にかけ、制服がある業界の主な企業22社に、靴に関する規定やガイドラインの有無、その内容などを取材しました。各社の回答は以下の通りです。(HDはホールディングス、FGはフィナンシャルグループの略)

ホテル

※いずれも接客をする部署の規定

●帝国ホテル

飾りのない黒のパンプス。ヒールはおおむね3~5センチを推奨。

●ヒルト…

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