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 経済産業省に入った連絡によると、イランのホルムズ海峡付近で13日午前11時45分(現地時間午前6時45分)ごろ、航行中の船2隻が攻撃を受けた。国土交通省によると、1隻は国華産業(東京)が運航するパナマ船籍のタンカー。喫水線付近に被弾し、乗員は退船したという。乗員にけが人はおらず、経産省によると乗員に日本人は含まれていないという。

 シンガポールの運航マネジメント会社によると、国華産業のタンカーの乗組員は21人で、近くを航行中の船の救命ボートで救出された。メタノールを積み、サウジアラビアからシンガポールに航行中だった。マネジメント会社の発表によると、現場は、アラブ首長国連邦フジャイラから70カイリ、イランから14カイリの沖合という。

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 ロイター通信によると、乗員44人は全員救出されたといい、機雷による攻撃だったとの情報もあるという。中東の衛星テレビ局アルアラビーヤは、同湾に面したアラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ港の当局者の話として、タンカーで火災が起きていると伝えた。

 オマーン湾では5月12日、サウジやUAEのタンカーなど4隻が何者かに攻撃を受け、米国のボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が同月29日、攻撃したのは「ほぼ確実にイランだ」と主張したが、イランは関与を全面的に否定している。

 イランのザリフ外相は13日、自身のツイッターで「最高指導者ハメネイ師と日本の首相が広範かつ友好的な対話をしているときに起きた」とし、「イランが提案している地域の対話フォーラムが不可欠になる」と語って各国に外交的解決を呼びかけた。(ドバイ=高野裕介、テヘラン=杉崎慎弥)

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 〈ホルムズ海峡〉 中東のペルシャ湾とオマーン湾の間にある海峡。最も狭い場所の幅は約30キロ。サウジアラビアなど湾岸諸国で産出される原油の重要な通り道になっている。日本は輸入する原油の9割近くを中東に頼っており、その大半がこの海峡を通過する。