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 ヒールのある靴の着用を強制されることへの反対論や、苦痛からの解放を訴える「#KuToo」運動がネットなどで広がり、署名運動にも発展した。これに対し、根本匠厚生労働相は「女性にハイヒールやパンプスの着用を義務づける。これは社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲かと思う」と述べている。女性の仕事中の靴に関する規則は、企業によってどのように定められているのか。朝日新聞は6月7日から13日にかけ、制服での接客がある業界の主な企業22社に、靴に関する規定やガイドラインの有無、その内容などを取材した。

 その結果、回答があった19社の半数以上が接客時の靴について何らかの取り決めをしていた。ただ、取り決めの内容は社によってさまざまだ。

 ホテルや航空会社では、「ヒールはおおむね3~5センチを推奨」(帝国ホテル)、「ヒールの高さは3~4センチ、幅は4センチ程度」(日本航空)といったルールや目安を細かく定めている企業が目立った。

 一方、「靴の指定はない」(三越伊勢丹ホールディングス)、「靴は個人の裁量」(三菱UFJフィナンシャル・グループ)との回答もあった。

 スニーカーなどをはくためには「異装届」を会社に提出しなければならないという企業も。同じ企業内でも、接客にあたる従業員とそうでない従業員で取り決めが異なるケースもあった。

 保険業界で外交員として働いている女性(25)が勤める会社では、外交員は一定の高さのヒールがあるパンプスを着用すると決められ、ヒールのない革靴やローファーなどを履いていると、上司から注意を受けるという。

 「職場では同調圧力が強く、個人で訴えるのには限界がある。会社や国、社会全体の風潮が変わらないといけない」と、女性は訴える。(宮地ゆう、栗林史子)