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 第101回全国高校野球選手権東・西東京大会(朝日新聞社、都高校野球連盟主催)の組み合わせ抽選会が15日、東京都渋谷区の青山学院高等部PS講堂で開かれた。今夏は東西合わせて271校259チームが参加する。東西合同の開会式は7月6日午後2時半から神宮球場である。開会式後にある西大会の開幕試合は松原―千歳丘に決まった。日程が順調に進めば、決勝は東大会が27日、西大会は28日にいずれも神宮球場で行われる予定だ。(小林直子

 東大会は140校129チーム、西大会は131校130チームが参加する。シード校は春季都大会の16強で内訳は東が7校、西が9校となった。

 連合チームは東が「青井・日本橋」と「赤羽商・足立東・三商」、「浅草・かえつ有明・科学技術・桐ケ丘」、「大山・蒲田・六郷工科」、「葛西南・聖学院・つばさ総合・八丈」。大島が文京、大田桜台が立正大立正から選手の派遣協力を受けて出場する。西は「五日市・瑞穂農芸」が連合を組み、杉並工が総合工科から、農業が狛江から派遣協力を受ける。

 開会式の選手宣誓は春の都大会を制した東海大菅生の石田隆成主将が務める。「緊張するかもしれないが、高校生らしいフェアプレーの精神が伝わる文言にしたい」。昨秋の都大会は決勝で惜敗し、今春の選抜大会を逃した。「悔しさを晴らすための夏がようやく始まる」と意気込んだ。

 その選抜大会に出た国士舘の松室直樹主将は「もう一度甲子園に、とモチベーションを高めて臨みたい」と話す。昨夏の西大会を制し、甲子園で4強入りした日大三の佐藤英雄主将は「先輩を超えたい」と力強く語った。東大会3連覇がかかる二松学舎大付の倉内大樹選手は「伝統に恥じないよう、目の前の試合に落ち着いて臨み、甲子園を目指したい」。

 東大会の抽選では、昨夏の準優勝・小山台の隣に、一昨年夏の準優勝・東海大高輪台の札がかけられると、会場がざわめいた。

 女子マネジャーがくじを引く学校もあった。足立新田の前里和(のどか)さんは「緊張でドキドキでした」。「絶対に運がいいから」と大役を託した小川耕汰主将は「いいくじを引いてくれた」とねぎらった。(山田知英、原田悠自、抜井規泰)

開幕試合は世田谷対決

 松原の上村健太選手はくじが残り十数校になっても残っていた開幕試合を狙っていた。開会式直後の神宮球場で「仲間も神宮で試合することを夢見ていたので」。一方、対戦相手の千歳丘の主将の一木龍範選手は「初めて神宮でプレーできる」。席に戻ると仲間や引率教諭に運の強さを褒められたという。

 両校は同じ世田谷区にあり、距離も近い。千歳丘は数年前、グラウンド改修で練習ができない時に松原の校庭を借りた。その話を知る一木選手は「でも、試合は別。真剣勝負で倒す」。松原の上村選手は「学校が近いから情報が入ってくる。打線が強力で強いと聞くが、負けずに打ち勝ちたい」と譲らない。初戦から熱い夏となりそうだ。(木村浩之)

「三つのF」身につけて

 主催者あいさつで、都高野連の堀内正会長は「野球を通して『三つのF』(フェアプレー、フレンドシップ、ファイティングスピリット)を身につけ、社会に飛び立ってもらいたい」と激励。朝日新聞社の前多健吾・東京総局長は「主人公はみなさん。真剣に戦った試合は一生の思い出として心に刻まれる。最後まで頑張ってほしい」と述べた。

育成功労賞 2氏を表彰

 高校野球の発展に尽力した指導者に贈られる「育成功労賞」の表彰式が15日、今夏の東・西東京大会の抽選会に先立って行われた。法政で監督や責任教師を務めた平岩和弘さん(65)と、都高校野球連盟常務理事で海城の責任教師を務める山本憲明さん(53)に賞状と記念の盾が手渡された。

 平岩さんは都高野連の大会役員として生徒を引率するなど運営にも力を注いだ。「皆に支えられた。感謝の気持ちしかない」。山本さんは都高野連のIT・広報担当としてホームページの運営にも携わる。「21年、こんなに長く続けられるとは思っていなかった。裏方の活動に光があたりありがたく思う」と話した。(山田知英)

【東東京大会展望】

Aブロック 都大会4強の小山台が軸か

 軸は春の都大会で都立勢として唯一4強入りした小山台。強気の投球が持ち味のエース安居院(あぐい)の出来がチームの浮沈の鍵を握る。主将池本、佐藤ら足を絡めた攻撃が得意。岩倉は右腕宮里と左腕坂本のタイプの違う好投手がいる。捕手荻野は1年の夏から主軸を担う。日体大荏原は高野らが中心に逆方向を意識した打撃が持ち味。東海大高輪台、安田学園、日本ウェルネス、高島も力を備える。

Bブロック 二松学舎大付が3連覇狙う

 3連覇を狙う二松学舎大付が一歩リードする。甲子園を経験したエース左腕海老原は走り込みで球威が増した。野村、右田、内田ら長打力がある選手が中軸にそろいチームに勢いをつける。春の都大会16強の小松川のエース松村は制球力があり、打たせて取る投球が持ち味。錦城学園は昨夏の経験者が多く残る。山田、園田、千明らは勝負強く、打線に切れ目がない。文京、修徳も上位を狙う。

Cブロック 帝京に迫る雪谷と足立新田

 8年ぶりの甲子園出場を目指す帝京が軸。投手陣の要は188センチの長身から角度のある球を投げる田代。勝負強い小松、藤波らが攻撃に自信を持つ。追うのは雪谷と足立新田の都立勢。雪谷は初球からフルスイングする打撃が持ち味で、日沼は高校通算本塁打が20本を超える。足立新田は本野、瀧口、牟田口らパンチ力のある打者がそろう。日大豊山の右横手の瀬崎は140キロの速球で挑む。

Dブロック 投手陣充実の関東一最有力

 3年ぶりの優勝を目指す関東一が最有力。制球力のある土屋、140キロ超の速球を持つ谷ら投手陣が充実している。快足の主将渋谷、長打力のある平泉らが打線を引っ張る。紅葉川は緩急で勝負する田中と強気に内角を攻める砂川の2投手が軸となる。東亜学園のエースの左腕細野は140キロの速球と多彩な変化球を操り、牽制(けんせい)がうまい。明大中野は足を絡めた走塁と堅い守りで臨む。

【西東京大会展望】

Aブロック 東海大菅生が頭一つ抜ける

 春の都大会を制し、関東大会で準優勝した東海大菅生が頭一つ抜ける。今江、小山ら上位打線は機動力があり、守備も堅実。エース左腕の中村晃は低めの制球がよく安定感抜群で、控え投手も充実している。日大二は本格派右腕の田中ら投手力があり、打線の奮起が鍵。昨夏準優勝の日大鶴ケ丘は、安定した守備から接戦に持ち込み勝ち上がりたい。昨夏16強の明大中野八王子も上位をうかがう。

Bブロック 早実など実力校並び激戦か

 今春の都大会8強の早稲田実や国学院久我山など実力校が名を連ね、激戦となりそうだ。早稲田実は、140キロ中盤の直球で押す伊藤や制球力のある宇野ら投手陣が多彩。下級生も力をつけており、チームの底上げが進む。国学院久我山は切れ目のない打線と走力でかき回し、終盤に勝負できる総合力がある。片倉はエース室津がけがから復調。八王子も昨夏8強の経験者が多く残り、注目だ。

Cブロック 日大三追うシードの桜美林

 昨夏の甲子園4強の日大三が最有力だ。プロ注目のエース井上は150キロ超の直球が魅力で、長身の広沢は完投する力がある。佐藤や前田ら甲子園の経験者も残っている。追うのはシード校の桜美林で、投手陣は本格派の斎藤、打たせて取る永田、カーブの曲がりが大きい和久井とタイプの異なる3人で挑む。昨夏16強だった昭和は粘り強く、明学東村山は打線に自信を持っている。

Dブロック センバツ出場の国士舘優位

 今春の選抜大会に出場した国士舘が優位に立つ。俊足の黒川や巧打の渡辺伸らが好機をつくり、犠打など小技を絡めた隙のない攻撃が持ち味。継投を駆使して粘り強く守り、14年ぶりの頂点を目指す。シード校の法政は長打力のある鈴木、稲木の前に走者をためれば大量得点も狙える。創価は攻守のバランスがいい。好打者の山崎主を擁する日野や昨夏8強の国分寺など都立勢も期待される。