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【まとめて読む】患者を生きる・眠る「耳鳴り」

 慌ただしい年末年始を終えてふと一息ついたところ、右の耳鳴りに気づいた山梨県の落合隆子(おちあい・たかこ)さん(62)。「耳の中にセミがいる」ほど悪化し、耳鳴りが気になって夜も眠れませんでした。さまざまな情報を調べ、たどり着いた治療は――。

気にするなと言われても

 雪の斜面を滑り始めたとき、突然めまいがして、平衡感覚がなくなるようだった――。

 山梨県都留市に住む落合隆子さん(62)は、2013年1月2日、次男夫婦とスキーを楽しんでいた。二人に「少し休んでいるわ」と伝え、レストランのベンチで1時間ほど横になったが、調子は戻らなかった。その日は滑るのをやめて帰宅した。

 当初、「無理して疲れが出たのかな」と思った。年末は勤めているスーパーが買い物客で混み合って忙しかった。帰省してくる息子たちを迎えようと、自宅の掃除やおせちの準備にも精を出していた。

 2日後。息子夫婦が帰ったあと静かな自宅の室内で、右耳の違和感に気づいた。「なにか『キーン』という音が鳴っているような気がする」と、夫の利夫(としお)さん(61)に伝えた。そのうち、一日中音が気になるようになった。

 1週間ほどして、近くの耳鼻科へ向かった。耳の検査を受け、2回目の受診で脳の画像も撮影した。それから約1カ月後、検査の結果を聞きに行くと、異常は見つからなかったと説明された。「耳鳴りくらいで。気にしている人なんていませんよ」。担当だった若い男性医師の言葉に、ショックを受けた。

 その日から、さらに強い耳鳴りを感じるようになった。「じんじん」「ガンガン」。眠るときも気になって仕方がない。なんとか紹介状を書いてもらい、専門的な治療を受けられそうな県内の病院を受診した。

 だが、この病院でも原因は特定できなかった。耳鳴りは、難聴やメニエール病など何らかの病気に伴って起こる症状だ。突然片方の耳が聞こえなくなる「突発性難聴」や、音の振動を伝える「アブミ骨」が硬くなる「耳硬化症」が疑われた。

 耳鼻科の医師たちの間でも意見が分かれたが、最終的に突発性難聴と診断された。ただ、その後も聴力検査を繰り返しては、聞こえ方を聞かれるだけ。症状が良くなるようには感じられなかった。医師からは「気にしないのが一番ですよ」と言われたが、耳鳴りを気にせずに過ごすことはできなかった。

「このままではうつ病に」

 山梨県都留市の落合隆子さん(…

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