卓球の張本・早田組準V 決勝で力負けでも「相性良い」
卓球のワールドツアー、ジャパンオープン荻村杯は15日、札幌市の北海きたえーるであり、2020年東京五輪の新種目に採用された混合ダブルスは張本智和(木下グループ)、早田ひな(日本生命)組が決勝で許昕、朱雨玲(中)組にストレートで敗れ、準優勝だった。女子シングルスは平野美宇(日本生命)が準々決勝でストレートで佐藤瞳(ミキハウス)を退け、16日の準決勝へ。女子ダブルスの木原美悠、長崎美柚(ともにエリートアカデミー)組は準決勝で中国ペアに敗れた。
ペア結成からわずか2戦目。短い練習期間でつかんだ準優勝に、張本が「この練習量でここまで来られたのは自信になる」と言えば、早田も「乗ってくると止められない部分がある。すごく相性が良いのかな」。
決勝は中国ペアに力負けだったが、準決勝では世界ランク1位の樊振東、リオデジャネイロ五輪女王の丁寧(ともに中)のペアを破る金星。1週間前の香港オープンでは初戦負けだったが、急成長で2人の可能性を示した。
ただ、日本協会の幹部が「(このペアが)五輪につながるということは全く考えていません」と語る通り、1年後に迫った東京五輪で張本、早田組が実現するかは不透明だ。
代表3枠の選考では何よりも、世界ランクが物を言う。まず、世界ランク上位2人がシングルスと団体戦に出場する。団体戦要員の3人目は、2人とのダブルスの相性などを材料に決定。混合ダブルスのペアは、代表切符をつかんだ男女計6人の中から選び出される。
張本は男子で日本勢トップの4位と選考レースの先頭を走るが、早田は女子9番手の35位。「(実際に対象になるのは)4番手まででしょう。大抜擢(ばってき)は難しい。早田選手がランキングを上げて自分で勝ち取るしかない」と日本協会幹部は言う。早田も「シングルスでももっと自信を持って戦いたい」と厳しい現在地は自覚済みだ。準優勝の経験と手応えを、世界ランキングを巡る戦いに生かせるか。(吉永岳央)
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