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 3年前の参院選の際、選挙権年齢の引き下げで初めて一票を手にした18、19歳に政治や選挙への疑問を聞き、識者に答えてもらった。あれから政治とのつきあい方は変わったのだろうか。同じ若者を訪ねてみた。

北海学園大4年・萬谷佳帆さん(21歳)

 北海道の離島から札幌市内に移り住んで3年。大学の学費は親が払ってくれていますが、仕送りはありません。月5万円ほどの奨学金をもらいながら、コールセンターで週4日、8時間のアルバイトをしています。それで、アパートの家賃や光熱費、食費などをまかなっているんです。

 授業とバイトで忙しく、3年前の選挙では「目の前のことで精いっぱい。社会の問題にまで頭が回らない」という気持ちでした。

 3年前の紙面では、法学者の谷口真由美さんから「親しい誰かのためにもなると考えたら?」と勧められました。でも、政治はなんだか大きな存在で、「私の一票が本当に意見として反映されるのかな」とも思ってしまったんです。その後、まだ一度も投票に行けていません。

 4年生になるまでに卒業に必要な単位はほぼ取れたので、以前のように講義とバイトでめまぐるしい状態ではなくなりました。少しは政治のことを考える余裕ができてきた気がします。

 本や図書館が好きで、大学では司書の資格も取る予定です。上京し、資格を生かした職に就きたい。でも、正規の司書の仕事はあまり見つかりません。とはいえ卒業後は、利子を含めて奨学金を返すことになるし、猶予中の年金の支払いも始まります。非正規で司書をしながら、ダブルワークが必要かもしれません。奨学金は給付型にするか、せめて利子がない制度になれば、と思っています。

 いつか自分も子どもを育てることになるかもしれないと考えると、安心して子育てできる環境や制度が整えばいいな、と感じます。参院選では、政策が具体的で子どもを取り巻く問題を根本から見直すと訴える候補者がいれば、投票に行こうかなと考えています。(河井健)