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 5月下旬に行われた欧州連合(EU)の欧州議会選の結果を受け、EUを強く批判してきたハンガリーのオルバン首相が率いる与党フィデスの動向が注目されている。ベルギー・ブリュッセルにあるEU本部の政策に公然と反対するその姿勢が、「統合欧州の理念に反する」として、欧州議会(定数751)で所属する中道右派・欧州人民党(EPP)から「資格停止」にされているからだ。EPPは今回、議席を減らしたとはいえ最大会派。批判を弱めて「主流」に残るのか、それともEUの統合深化に懐疑的な会派で中心的役割を担うのか。「反ブリュッセル」勢力の代表的存在が岐路に立っている。

独仏の右派と合流も選択肢

 今回の欧州議会選は、英国のEU離脱へ向けた騒動を横目に、移民問題など意見の分かれるテーマで議論が交わされ、「民主主義」「人権の尊重」「法の支配」「多国間主義」といった統合の理念が揺らぐ状況で行われた。EUの「遠心力」が働く中、かつてなく重要な選挙と言われ、投票率も大きく上昇した。

 オルバン氏とフィデスは、ハンガリーに移民が押し寄せるとの恐怖をあおり、「反移民」を主張の中心に据えた。国内得票率52%で圧勝し、割り当て議席21のうち12を占めていた議席数を13議席に伸ばした。

 選挙後の5月末、オルバン氏は「EPPがどんな方向に行くかを見ている。ハンガリーとハンガリー国民の利益になる方向ならEPPに居続けるし、違うなら新たなグループで活動する」と国営ラジオに語った。

 EPP179議席のうち、ハンガリーは、国別でドイツ、ポーランド、ルーマニアに次ぐ4番目の大所帯。与党ではドイツに次ぐ2番目だ。

 フィデスにとっては独仏やイタリアの右派と組むのも選択肢だが、EU懐疑派を結集しても、議席数でEPPや中道左派・社会民主進歩同盟(S&D)といった統合推進派の主流政党を合わせた数には及ばない。

 一方、主流派のEPPに残って影響力を行使するためには、これまでの経緯から、反ブリュッセルの主張を弱めることが事実上の条件となっている。

ユンケル欧州委員長を批判

 EPP指導部とフィデスの関係はもともと悪くなかった。だが、オルバン政権下で政府が司法への関与を強め、報道の自由が退潮していることがEU内で問題視される。欧州へ移民が押し寄せた2015年にハンガリーも大勢の通過で影響を受けた後、オルバン氏は「反移民」の姿勢を強め、EUで決めた難民受け入れの割り当てを拒否した。

 EPPを構成する各国の政党が…

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