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(16日、プロ野球 西武10-6ヤクルト)

 六回に西武の秋山が放った3ランには、球場にいたある招待客たちへの思いが乗っていた。父の日のこの日は、2015年から秋山が取り組む社会貢献活動の日。ひとり親家庭の家族35人を球場に招いていた。

 3ボール1ストライク。真ん中寄りに来た甘い変化球を逆方向へ打ち返した。「外野フライか」と手応えはいまいちだった。だが、高々と上がった打球は思ったより伸びて、左翼席に入った。「たまたまです」と照れながら、「こういうタイミングで打てたってことは(企画を)やる意義にもなる」と喜んだ。

 ソフトボールを教えてくれた父親を小学6年生のころに亡くし、それから母子家庭で育った。「野球を始めたきっかけは間違いなく父。(企画が)振り返るきっかけになっている」という。

 父と約束したプロ野球選手になり、日本を代表する打者に成長した。そして今は、子どもたちに夢を与える立場になったことも自覚している。「また球場に来たいと思ってもらいたい」。その思いが結果にもつながる。昨年4回あったこの企画の日には17打数7安打で打率は4割1分2厘。今年もこどもの日の5月5日にソロを放ち、この日も一発で試合を決定づけた。

 14年に、自身も親になった。数日前、父の日のプレゼントで長男から「肩たたき券」をもらったという。「近いうちに権利を行使したい」と笑った。(菅沼遼)

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