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 米環境保護局(EPA)のアンドリュー・ウィーラー長官が、朝日新聞など内外の一部主要メディアとのインタビューに応じた。ウィーラー氏は、日本政府が提案した海洋プラスチックごみ対策について「おおむね支持する」と語る一方、米国が離脱を表明した地球温暖化対策の「パリ協定」や、「使い捨てプラの禁止」の動きについては批判や牽制(けんせい)を繰り返した。

 インタビューは16日、長野県軽井沢町で開かれた主要20カ国・地域(G20)エネルギー・環境関係閣僚会合に参加した際、行われた。

 パリ協定は長期目標として産業革命前からの平均気温の上昇を2度未満に抑えることや、今世紀後半に人為的な温室効果ガスの排出量を実質ゼロに減らすよう求めている。

 ウィーラー氏はパリ協定について、「(G20が)話し合うのに本当に適切な舞台かどうかはわからない」と述べた。パリ協定の数値目標には法的拘束力がないが「米国にとっては国内法上、その目標を達成できなければ訴訟を起こされうる」と協定のあり方を問題視した。

 海洋プラ対策については、水に関係する問題を関係閣僚会合で話し合うことは意義があるとした。しかし、「使い捨てプラをただ禁止するだけでは、その他のごみの海洋への流出を防げない」と、使い捨てプラの禁止に消極的な姿勢を示した。そのうえで、回収や処理、再資源化に注力すべきだ、と訴えた。

 「我々は石油、天然ガス、石炭を、より環境に優しい方法で生産している。原料を輸出するだけでなく、クリーンな技術も輸出する。米国と企業はすべてのエネルギー開発と燃料使用のためのよりクリーンな技術開発の先頭に立っている」とも述べた。

 また、G20では、参加したすべての国・地域が合意できることのみ話し合うべきだ、と主張した。閣僚会合で米国に配慮し、共同声明の合意を優先した日本政府の議事運営には、「皆が同意している分野に集中させ続けようとする日本の省庁に拍手を送る」と話した。(松尾一郎)