容疑者逃走のまま一夜、30代男の行方追う 拳銃強奪
大阪府吹田市の吹田署千里山交番前で16日、警察官が胸などを刺されて重体となり、拳銃を奪われた事件は、容疑者とみられる男が逃走したまま1日が過ぎて朝を迎えた。府警は強盗殺人未遂事件として約5千人態勢で捜査しているが、身柄が確保されていないため、近隣の公立学校などは休校になる見通しで、市民生活への影響が続いている。
事件は16日早朝に起きた。午前5時40分ごろ、「警察官が血を流して倒れている」と近くの阪急千里線千里山駅の駅員から110番通報があった。交番で当直中だった古瀬鈴之佑(こせ・すずのすけ)巡査(26)が胸などを刺されて意識不明となり、実弾5発入りの拳銃が奪われた。
捜査関係者によると、現場に土地勘のある東京都品川区の30代の男が関わった疑いがあるとみて、府警が行方を追っている。
府警の捜査本部は16日、交番に設置された防犯カメラに映っていた男の画像を公開。男は30代ぐらいで、身長170~180センチ。メガネを身につけていた。また、事件後の午前9時すぎ、この男とみられる人物が現場から北へ約4・5キロのイオン北千里店に入り、ジャンパーなどを現金で購入したという。
一方、府は17日朝までに容疑者の身柄が確保されていなければ、吹田市などの10市町や大阪市の一部の府立高校・支援学校を休校にすることを決めた。
さらに吹田市や隣接自治体のほか大阪市も、府と同様に男の身柄が確保されていない場合は小中学校を休校にすることを決定。大阪市では、幼稚園と小中学校に通う約17万人の子どもたちに影響が出るという。
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