リニア問題、愛知知事が静岡知事批判 「責任を持って」
岩尾真宏
2027年に品川―名古屋間の開通を目指すリニア中央新幹線をめぐり、愛知県など沿線自治体と静岡県との溝が深まっている。愛知県の大村秀章知事は17日の記者会見で、金銭的補償などに言及した静岡県の川勝平太知事に対し、「公職者ですから、責任を持って発言して頂かなければならない」と不快感を見せた。
川勝氏は11日の会見で、静岡県内に途中駅が建設されない現状を踏まえ、「静岡の利益は皆無」と指摘。「他県で地元の要求に応じて(JR東海が)駅をつくった費用の平均ぐらいが額としては目安になる」として、JR東海に補償を求めていく考えを示した。また、静岡県が求めているリニアの建設促進期成同盟会への加盟に関し、「静岡県を入れないということであればルートから外して欲しい」とも述べた。
大村氏は17日の会見で、川勝氏が言及した金銭的補償について「その主張はちょっとおかしい。JR東海も株主や国民に説明責任があり、論拠のないお金は出せない」と批判。「(リニアの)ルートが変わることはあり得ない。事業をやめろということに近いので、それを言われても国もJRも『それは無理』という話だけだ」とも述べ、川勝氏の主張に反発した。
リニアの工事を巡っては、静…