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 米国のシャナハン国防長官代行は17日、対立するイランの脅威からの「防衛」のため、中東に米軍約1千人を増派すると発表した。

 トランプ政権は5月に原子力空母や戦略爆撃機などを中東に派遣し、米軍1500人の増派を表明したが、ホルムズ海峡付近で日本の海運会社が運航するタンカーなどが攻撃された事件後の軍の増派は初めてで、緊張がさらに高まる恐れがある。

 声明で「最近のイランによる攻撃は、イランや傘下の武装勢力による敵対行為に関する情報の信頼性を立証した」と主張。「米国はイランとの紛争を求めていない」とした上で、中東地域の米軍部隊や国益を守るため増派を決めたとした。

 一方、米国防総省は17日、タンカー攻撃へのイランの関与を示す証拠として、新たに11枚のカラー写真を公表した。イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」の船や、不発だった水雷を除去した後に残った部品などが写っているとしており、「映像や迅速に水雷を除去するのに必要な資源や練度からイランに攻撃の責任がある」と主張した。(ワシントン=渡辺丘)

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 西村康稔官房副長官は18日の閣議後会見で、米国がイランの脅威からの「防衛」のため中東に米軍約1千人を増派すると発表したことについて、「中東地域における緊張の高まりを深刻に懸念している。情勢を注視したい」と述べた。

 安倍晋三首相は、14日夜のトランプ大統領と電話協議後、記者団に「全ての関係国が、不測の事態が発生することないよう自制し、緊張を高めるような行為は厳に慎むべきだ」と語っていた。

 また、イラン原子力庁が、ウラン濃縮のレベルを高める可能性に言及したことについて、西村氏は「我が国は国際不拡散体制の強化と中東の安定に資する核合意を一貫して支持している。イランによる核合意の順守を引き続き強く働き掛けていきたい」として、イラン側への自制を求めた。