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 JR西日本米子支社は18日、昨年3月いっぱいで廃線となった旧JR三江線の宇都井駅と口羽駅(ともに邑南町)の駅舎などを町に無償譲渡する契約を結んだ。町は来年4月、一帯を鉄道公園とする方針で、観光振興や地域の活性化を目指す。

 鳥取県米子市の同社で開かれた調印式には梅谷泰郎支社長と石橋良治町長が出席。両駅の駅舎などの施設や土地を7月1日に譲渡することを確認した。町は譲渡に伴い、JR側が負担するはずだった駅の撤去費などを「協力金」として提供されており、これらの資金約2億7500万円を原資にして、周辺の草刈りなどの環境保全や観光戦略の策定の費用に充てるという。

 旧三江線の跡地を巡っては地元のNPO法人「江の川鉄道」が保存を求め活動してきた。昨夏から今年1月までは両駅周辺の線路を使ったトロッコ列車の運行などのイベントを開催し多くの観光客を集めた。江の川鉄道による鉄道公園整備の要望を受け、今年3月、町がJRに両駅の無償譲渡を申し入れていた。

 町は今後、観光戦略を立案し、公園設置条例を制定する予定。公園の委託業者を選定し、来年4月から公園として開業するという。梅谷支社長は「『天空の駅』として知られる宇都井駅には廃線後も多くの鉄道ファンが訪れていた。跡地の利活用はうれしい」。石橋町長は「神楽やA級グルメなどの資源も活用し町内全域の活性化につなげていきたい」と話した。(清水優志)