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 第101回全国高校野球選手権長野大会の組み合わせ抽選会が22日、長野県安曇野市のスイス村サンモリッツであり、86校84チームの対戦相手が決まった。7月6日午前10時半から松本市野球場で始まる開会式の後、午後1時から松本県ケ丘―下諏訪向陽による開幕試合がある。21日の決勝までの16日間で83試合が行われ、8月6日に阪神甲子園球場で開幕する全国大会の代表校が決まる。(里見稔、羽場正浩、田中奏子)

 この日は主将や部長が出席した。県高野連の西條浩章会長が「令和最初の大会。高校野球も新しい時代を迎えるが、一生懸命最後まですがすがしいプレーを貫くという原点は、変わらず受け継いでほしい」とあいさつ。各主将が緊張した表情で順にくじを引いていった。

 抽選会では、春の県大会の8強を「Aシード」とした。準々決勝に届かなかった8チームを「Bシード」として先に抽選し、有力校を各ブロックに分散させた上で、残りのチームが順にくじを引いた。

 「20番、松商学園!」。松商学園の山本健斗主将が壇上で読み上げると、会場がどよめいた。

 松商学園は今春、県大会出場を果たせず、シード権を逃した。1回戦では、箕輪進修・阿南の連合チームと対戦するが、勝ち進めば昨夏優勝の佐久長聖と対戦する屈指の好カード。

 松商学園の山本主将は、「ノーシードからの挑戦。まずは1回戦を全力で勝ちに行き、勢いをつけたい」。一方、佐久長聖の元山友愛主将は、「注目されるのはありがたい。気を抜くことなく、『先制・中押し・だめ押し』の粘り強い野球で勝つ」と話した。

 隣のブロックには春の県大会優勝の東海大諏訪が入った。上林勇貴主将は「春優勝の勢いそのままに、春夏連覇したい」と力を込めた。

私学が軸、シード外にも注目校

 春の北信越大会の県代表校、東海大諏訪と東京都市大塩尻や佐久長聖、上田西など私学強豪が有力校に挙げられる。ノーシードの実力校・松商学園は注目だ。

 東海大諏訪は、主将の上林ら昨夏の経験者を多くそろえて完成度を高めてきた。打線は春の県大会4試合で平均12・3安打と力強い。阿南や原ら中軸以外も長打力があり、切れ目がない。エース横田の持ち前の制球力で失点を抑え、春夏の2連覇に挑む。

 東京都市大塩尻は、攻守ともに序盤が課題。昨夏の経験者、エース三沢直や4番の小幡主将が立ち上がりに流れを作れるかがかぎを握る。中盤以降、得意の忍耐力でしのぎたい。昨秋、東京都市大塩尻を1点差で破った飯山とは、3回戦で対戦する可能性があり、小幡主将は雪辱に燃える。

 昨夏の覇者・佐久長聖は、春の県大会以降、豊富な選手層から出場メンバーを厳選。藤原ら下級生が力をつけ、エース北畑など3年生たちを中心に、夏の2連覇をうかがう。

 上田西は、2年エースの阿部が肩痛から復活。140キロを超す速球と切れのある変化球が持ち味だ。投手層も厚く、捕手の宮坂主将が巧みな配球でリードする。俊足の斎藤らが機動力を生かして好機を作り、高校通算本塁打「35」で勝負強い宮坂で得点につなげたい。昨秋と今春はいずれも1点差で敗退。粘りの野球を磨いて、4年ぶりの甲子園出場を狙う。

 松商学園は、塚本、鈴木の速球派が抑え、主将の山本が長打を狙う。総合力で、県大会出場を逃した秋と春の雪辱を果たしたい。

 公立のシード校にも期待がかかる。松本深志は、捕手の志茂主将が攻守に牽引(けんいん)。長野商はエース山田の奮闘で、「打倒私立」を目指す。初戦は昨夏4強の松本国際と飯田OIDE長姫の勝者との対戦。シード外からも冬場の練習で力をつけた長野西、夏に強い長野などが、9年ぶりの公立高の優勝を狙う。

大勢の観客を楽しみに全力誓う

 開幕試合は、松本県ケ丘―下諏訪向陽に決まった。両校は昨秋、練習試合で一度だけ対戦。その時は下諏訪向陽が打ち勝った。

 「多くの人に見てもらえるので、やってやろうという気持ちです」。松本県ケ丘の逸見友哉(ともや)主将は意気込む。「下諏訪向陽は打撃が強い。抑えを意識して、精いっぱい戦いたい」

 下諏訪向陽の田中啓真(けいま)主将は、「観客が多いと気合が入る」と、開幕試合を狙っていた。希望通り引き当て、「うれしい」と笑顔。「チームの持ち味は元気の良さ。見ている人に伝わるくらい楽しく試合したい」

選手宣誓に「感謝の言葉を」 飯田・木下主将

 令和最初となる選手宣誓の大役には、61人の主将が希望する中で、飯田の木下旭(あさひ)主将に決まった。もともと「やる気はなかった」というが、「一生に一回しかできない経験。後悔すると思って」と抽選に参加した。

 「まさか自分が当たるなんて。支えてくれた人への感謝の言葉を、宣誓には入れたい」。昨秋、立候補して主将になった。「チームも注目されるので、小中学生の見本になるような試合をしたい」と話した。