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 地球温暖化が進むと約100年後の梅雨期には昨年の西日本豪雨級の雨が東北や北陸、関東でも頻発する恐れが高くなると、東京大などの研究チームが米気象学会誌に発表した。温暖化対策に取り組まなければ、全国の至る所で豪雨被害が深刻化するという。

 東大大気海洋研究所の横山千恵特任助教らは、全球降水観測(GPM)衛星のデータをもとに、2014年から4年間の5~7月の雨の降り方の特徴を分析。17年の九州北部豪雨や昨年の西日本豪雨で見られた、積乱雲が帯状に並ぶ「線状降水帯」がもたらす大雨が、海水温の上昇や上空の大気の流れにどのくらい影響を受けるかを調べた。

 その上で、温暖化シミュレーションで得られた約100年後の気候データと組み合わせ、雨の降り方の変化を推定した。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の想定で最大の4・8度上昇する条件だと、海水温が上がるとともに偏西風の蛇行などの大気の流れが変わり、西日本豪雨のような雨量が北陸や関東、東北でも観測される可能性が高くなるとの結果が出た。

 研究チームの高藪縁教授は「温暖化の進行で、これまでにないような豪雨が起きやすくなっていることを意識してほしい」と話している。(桑原紀彦)