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 深刻化する医師の偏在は、大都市圏と地方との間だけでなく、岩手県内の地域間でも医療格差を生んでいる。国は偏在是正やICT(情報通信技術)を活用した医療の普及を進めるが、地域医療は現場の熱意によって何とか支えられている状況だ。

 広田半島(陸前高田市)の高台に立つ広田診療所。東日本大震災の津波で被災し、2017年に新しい建物が完成した。だが、18年春まで1年以上、常勤医のいない状態が続いていた。

 「地域で医療を完結させるのがどんどん難しくなっている」。所長で医師の岩井直路さん(63)は危機感を募らせる。元々は千葉県松戸市の市立病院長で、医師不足に悩む被災地の医療を支えようと18年4月、所長を引き受けた。

 診療所は津波で医療機器などが…

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