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 「高齢者がためた大切な金を食い物にしていた。営業実態を隠すために損失補塡(ほてん)していたのではないか」。幹部らが逮捕された東郷証券について、捜査関係者はこう指摘する。

 関東地方に住む主婦(71)には2016年9月、社員から突然電話がかかってきた。「サポートがつくので安心」とFX投資を勧められ、入金に応じた。

 その後、毎日のように入金を勧められ、11月中旬までに計約2350万円を入金。だが1200万円以上の損失が生じ、ショックで食事もとれなくなった。口座の残高は5万円だった。

 翌17年4月、弁護士に相談した。だが同社の代表取締役常務から「弁護士に任せるのは良くない。全額返すから誰にも言わないで」と言われたという。手続き書類を送ると言われた直後の今年2月、同社に監視委の強制調査が入った。

 「サポートを信じ、だまされてしまった。許せない」。女性は5月、同社に1375万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。代理人の本杉明義弁護士は「高齢者にハイリスクなFXを勧誘し、全財産をつぎ込む取引をさせ、損失補塡すると述べる手法は詐欺的だ」と批判している。