[PR]

 埼玉県上尾市は20日、元市長の新井弘治氏が自ら負担して建てるべきブロック塀を、元市長と小林守利・市議会議長の求めに応じて、市の全額負担で建設したことを明らかにした。

 この日、市議会本会議の一般質問で、井上茂市議(上尾政策フォーラム)が不適切な工事だと指摘。畠山稔市長が事実関係を認め、陳謝した。

 市側の答弁と、その後市が開いた記者会見などによると、ブロック塀は、元市長が所有するグラウンドと市道の境界にある。延長約85メートルで、1977年ごろの市道拡幅に伴い、市が土留めのための付帯工事で建設した経緯がある。

 昨年9月、元市長と小林議長から「ブロック塀が傾いている。市の施工で直すべきだ」と要求があった。当初、担当の市道路課は「過去に市が施工したものでも、元市長の所有地にある。管理も元市長側に引き継がれており、市は施工できない」と断った。

 しかし、その後も「強い求め」があり、当時の都市整備部長や道路課長が元市長の自宅を訪問し、当初の対応を謝罪のうえで市の施工を受け入れた。

 また、古い塀の撤去と新しい塀の建設、金属製フェンスの設置など本来1件として実施すべき合計請負金額693万円余りの工事を、1件当たり100万円未満の7件の工事に分割。これにより指名競争入札や契約検査課による完了検査が回避され、小林議長の長男経営の建設会社に随意契約で発注したという。7件は2018年度中に発注、完成した。(三宅範和)