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 3年前の参院選の際、選挙権年齢の引き下げで初めて一票を手にした18、19歳に政治や選挙への疑問を聞き、識者に答えてもらった。あれから政治とのつきあい方は変わったのだろうか。同じ若者を訪ねてみた。

ハーバード大3年・石川智尋さん

 米国では、私たちと同じ世代の学生たちが日常的に政治の話をします。メキシコ国境に壁を建設すると言うトランプ大統領については「人種や文化が多様な移民国家の歴史を否定するような発言だ」と話題になりました。政治や社会問題は自分事で、特に人種問題には敏感です。日本にいるときより、政治への興味は自然と高まります。

 都内の高校に通っていたとき、電車で痴漢に遭った同級生が「よくあることだから気にしない」と話しているのを聞いて、危機感をおぼえました。女性が自分たちの人権を主張することすら諦めていて、その現状に悲しくなりました。そこからジェンダー問題に興味を持ち、大学で研究しています。

 3年前の参院選では「女性が働きながら子育てしやすい環境を実現できる候補をどう見極めれば良いか」と紙面で疑問をぶつけました。「必要なのは、男性も含めた社会全体の働き方改革。そうした視点を持つ候補者を探して」というワーク・ライフバランス社長小室淑恵さんの意見には賛成です。雇用のあり方や教育の問題にも注目するようになり、候補者の政策もよく見るようになりました。

 安倍晋三首相は「女性が輝く社会」を掲げているけれど、まだ改善の余地があると思います。例えば日本では、育休制度があっても男性は取りにくい。強制的に育休を取らせる仕組みにすれば、自然と文化も生まれてくるのではないかと思います。

 理想はボトムアップで文化が自然と生まれることですが、変化が長く見られない場合は、文化が定着するまでトップダウンの政策が有効だと思います。リーダーシップのある政治家が日本に増えれば、ジェンダー問題の解消にもつながるのではないでしょうか。(鶴信吾)