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 「恋する古伊万里」。誰が? もちろんそれは私、あなた。兵庫陶芸美術館(兵庫県丹波篠山市)で開催中の、一風変わったタイトルの特別展で、九州生まれの肥前磁器「コイマリ」たちが小悪魔な魅力で訪れる人を惑わせる。

 古伊万里とは近世、いまの佐賀県有田地方を中心に生産された国内初の磁器だ。伊万里湾から出荷されたので、そう呼ばれる。染付(そめつけ)や色絵など多種多様で、さわやかな柿右衛門様式はヨーロッパの王侯貴族を魅了し、絢爛(けんらん)豪華な金襴手(きんらんで)は富裕層の町人たちを席巻。磨き上げた技が生んだ色鍋島(いろなべしま)は将軍家に献上され、ときの権力者にめでられた。

 ここに集うのは、そんな多彩な古伊万里のうち、ティーンエージャーも思わず「カワイイ~」と声を上げそうな、粋でポップで、オシャレな器たち。佐賀県立九州陶磁文化館(有田町)が誇る柴田夫妻コレクションをはじめとした、えりすぐりの124件255点だ。「手塩皿など小さなものとか花柄とか、現代的な視点でかわいらしいものを選んでみました」と、担当の村上ふみ学芸員は言う。

 たとえば「色絵祥瑞草花文楕円皿(いろえしょんずいそうかもんだえんざら)」。楕円という奇妙な形もさることながら、鮫肌(さめはだ)状の見込みに、雨だれのように折り重なる大小の円窓。そこに映る無数の図柄はひとつとして同じものはなく、まるでデザインの見本市のよう。同じくいろんな意匠を詰め込んだ「色絵石畳牡丹花唐草文変形皿(いろえいしだたみぼたんはなからくさもんへんけいさら)」は、なぜか花びら状に縁取られた三角形だ。

 「染付丸文銚子(そめつけまる…

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