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 「実態と合わない社名の変更は考えないか」。創業100年を迎えた日本ガイシ(名古屋市)が開いた株主総会で、こんな質問が飛びだした。祖業で送電線の絶縁に使う「がいし」に由来する社名だが、売上高に占める比率は1割しかなく、赤字が続く。果たして社長の答えは――。

 松下電器産業がパナソニックに変わった例を挙げ、男性株主が経営陣にただした。対する大島卓社長は「社名変更はいまのところ考えてございません」ときっぱり。「がいしは社会インフラを支える我が社のいちばん大事な事業。再生が先決だ」と付け足した。

 日本ガイシは自動車の排ガス浄化や半導体製造装置に使うセラミック製品が好調な一方、がいしを中心とする電力事業は2017年3月期から営業赤字が続く。電力会社の投資抑制や中国製品との競合が原因だ。日本ガイシとつながりの深い企業では、ノリタケカンパニーやTOTOが、事業構造の変化などを理由に創業時とは別の名前に社名を変えている。(山本知弘)