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 沖縄戦の戦没者らを悼む慰霊の日の23日、沖縄県糸満市の平和祈念公園では、陸上自衛隊員たちが今年も早朝に「自主参拝」した。毎年「希望者」が集まって実施している恒例行事といい、制服に身を包んだ40人ほどの自衛官たちが、旧日本軍の司令官らを追悼する慰霊碑に花を手向けた。

 一行は午前5時前、ほぼ真っ暗の摩文仁(まぶに)の高台に現れ、まず「黎明(れいめい)之塔」に隊員たちが一人一人花を手向けて礼をした。続けて、一般戦没者を追悼する「しづたまの碑」や、殉職した県職員らを悼む「島守之塔」などを次々と参拝。日が昇る前の園内を一言も発さずに歩き回り、午前5時20分ごろに解散して立ち去った。

 参加したのは、陸上自衛隊第15旅団(那覇市)の隊員たち。旅団関係者によると、2004年ごろから始まった行事で、「あくまで私的に集まって参拝している」という。参拝を終えた制服姿の男性自衛官は「私的な参拝なのでノーコメントです」と話すにとどめた。

 黎明之塔は、沖縄戦を戦った日本陸軍第32軍の司令官・牛島満中将らをまつった慰霊碑。戦いに殉じた指揮官である一方、降伏せずに司令部を首里(那覇市)から南部に撤退させて住民を巻き込んだ持久戦を続けたため、住民の犠牲が増えたとの批判もある。(角詠之、上遠野郷)