【動画】2本脚で立つワニの「だいごろう」=笠原雅俊撮影
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 2本脚で直立できるワニが愛媛県松野町の水族館「おさかな館」にいる。だが、見学する際にいつも立ち上がるとは限らない。恐竜のような美しい立ち姿を見られた人はラッキーだ。

 ワニは15歳の「だいごろう」。飼育員から顔に水をかけられると、後ろ脚を使って立ち上がる。家族連れからは歓声が上がる。

 だいごろうは、南米に生息する世界最小のワニ「キュビエムカシカイマン」だ。8年前、宮島水族館(広島県廿日市市)からやって来た。当時から立つのが得意だった。今は体長1・3メートル、体重約6キロにまで成長した。

 普段はじっとしていて動かない。だが、なぜか、水をかけられると動き、ゆっくりと立ち上がる。水を浴び、体は真っ黒に光る。立ち技にも磨きがかかり、後ろ脚を踏ん張って真っすぐに長い時は数十秒立つ。

 水浴びタイムは土日と祝日に1日2回ある。飼育員がホースで顔や背中に水をかけてゆく。立ち上がろうとすると、見学客から「がんばって」「もう少しよ」と声援が飛ぶ。見事に立つと「やったね」と祝福の声も沸く。何度も失敗しても懸命に立とうとする姿が見る人を魅了する。

 「おさかな館」は四万十川やその支流のアユやウナギなどの魚や動物を飼育し展示している。愛媛県や高知県を始め四国各地から家族連れが訪れる。

 だいごろうは体力を消耗したり、気が乗らなかったりすると立ち上がらない。飼育員の吉本剛さん(29)は「どうして立つのかはわかりませんが、水が大好きです。りりしい立ち姿が見られたら幸運です」と話している。(笠原雅俊)