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 米国とイランの緊張が高まる中、トランプ米大統領は23日放送の米テレビのインタビューで、イランとの直接交渉について「前提条件はない」と明言した。対話開始自体にはいつでも応じる意向を示した形だ。トランプ氏は、米軍の無人機撃墜事件後初めて、24日にイランに大規模な制裁を科すと予告しており、圧力を強めることで、譲歩を引きだそうとしている。

 トランプ氏はインタビューの中で、「イランは核兵器を持つことはできない」と強調。「交渉したいなら良いが、そうでなければ、イラン経済は長い間、破滅的になる」と述べ、核開発を放棄する交渉に応じない限り、制裁を継続するとした。一方で、イランとの戦争は望まないことを強調した。

 新たな制裁の具体的な内容は明らかにされていないが、ポンペオ米国務長官は23日、記者団に「テロの助長、核兵器やミサイルの開発のための資金源を断つ。経済成長だけでなく、制裁逃れももっと難しくする追加措置だ」と説明。「イランとは前提条件なく交渉する準備がある」とも話した。

 一方、トランプ氏は24日、ツイッターで、日本や中国などに対し、中東・ホルムズ海峡を通過するタンカーは自国で守るように求めた。トランプ氏は「なぜ我々は何の代償もなしに他国のために輸送路を守っているのだ」とつづった。

 同海峡付近では今月13日に日本のタンカーなど2隻が攻撃を受けた。米国が主張する「イラン犯行説」は国際的な支持は広がっていない。

 ポンペオ氏は23日、インドや主要20カ国・地域(G20)首脳会議がある日本訪問を前に、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)訪問に出発。「世界最大のテロ支援国家に対抗するため、湾岸諸国だけでなく、アジアや欧州も含めた国際的な協力態勢の構築を話し合う」と述べた。イラン包囲網づくりに攻勢をかけ、国際社会にアピールする狙いがあるとみられる。(ワシントン=渡辺丘)