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 元ハンセン病患者の家族が国に損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、熊本地裁で言い渡される。患者を隔離した国の政策は、残された家族にも差別や偏見、家族関係の断絶をもたらした。原告を訪ね、聞いた。

 どすの子――。

 ある日を境に、同級生にそう呼ばれるようになった。クラスの席替えの時、1人だけ同じ机を使わされた。「同じ物を使いたくない」「うつる」と言われた。

 東北地方で暮らす50代男性の小学校時代の様子だ。「どす」は、ハンセン病患者の蔑称。男性の父がハンセン病療養所にいることに、同級生の一人が気付いたのがきっかけだった。男性が1歳の頃、父は療養所に入っていた。

 いじめはエスカレートした。ランドセルを隠され、真冬の氷が張った池に突き落とされた。修学旅行先では一人、押し入れで寝た。運動会では地域の人の輪から離れ、母とふたりで弁当を広げた。地域でものけ者にされ、祭りや子供会の行事に呼ばれなかった。いじめは中学3年まで続いた。

 2017年11月に父は亡くなった。いまわの際に男性は言葉の一つもかけられなかった。わだかまりがあったのかもしれない。「父は自分以上に差別に苦しんだはずなのに」。悔いが残った。それでも男性は今も、飲み会の席などで家族の話題に立ち入らない。自分に問い返されると困るからだ。

 「子や孫には、自分のような思…

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