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 道路舗装に使うアスファルト合材の販売でカルテルを結んでいたとして、公正取引委員会が道路舗装大手8社への処分案で示した計約600億円の課徴金額が見直され、約200億円減の約400億円になる見通しとなった。当初の処分案では課徴金が5割増しとなる「繰り返し違反」を適用していたが、19日に成立した改正独占禁止法でその対象から外れるためだ。

 改正独禁法の完全施行は公布から1年半以内だが、繰り返し違反についての一部改定は1カ月以内に施行される。関係者によると、公取委は今年3月、8社に総額約600億円の課徴金納付命令を出す処分案を通知していた。しかし、各社への意見聴取を踏まえて最終的な課徴金額を確定させる前に、法が施行される可能性が高まった。

 繰り返し違反は、公取委の調査を受けてからさかのぼって10年以内に別の事件で課徴金納付命令を受けていると、課徴金が5割増しになるというもの。

 処分案の通知を受けた8社は、東北地方の舗装工事の入札で談合したとして2015年1月に強制調査を受け、16年9月に計約14億円の課徴金納付命令などを受けた。その翌年の17年2月にアスファルト合材のカルテルについての立ち入り検査を受けたため、改正前の制度では繰り返し違反の対象とされていた。

 しかし改正法では、さかのぼって10年以内に別の事件で課徴金納付命令を受けたとしても、この命令より前に違反行為を取りやめたと認定されれば、割り増し対象から外されると明記された。公取委は、8社は談合に対する命令を受ける前に実質的にカルテルをやめていたと判断したもようだ。

 8社は大林道路、ガイアート、鹿島道路、大成ロテック、東亜道路工業、世紀東急工業、日本道路、前田道路(いずれも東京都)。繰り返し違反が適用されなくても独禁法違反による課徴金約400億円は過去最高額になるという。(中野浩至)