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 特殊詐欺防止のため、政府は25日、詐欺に使われた固定電話の番号を利用できなくする対策を決めた。これまでは重要なインフラとして原則止めることができなかったが、警察の要請を受けた通信事業者が指定された番号の利用を止められるようにする。この日の犯罪対策閣僚会議で決まった対策プランに盛り込んだ。

 警察が把握した昨年1年間の特殊詐欺の被害は1万6496件、約363億9千万円に上る。被害額は2014年の約565億5千万円をピークに減少しているが、依然として1日あたり約1億円の被害が出ている状況で、被害件数も昨年は微減したものの増加傾向だ。

 被害者の多くは自宅にかかってきた電話でだまされているが、警察が把握した特殊詐欺の番号のうち8割が、アナログ回線やIP電話といった固定電話の番号だった。番号は市場で売買され、犯行グループ側が電話転送サービスを多用するなどしているため、利用者の特定は容易ではない。

 一方、通信事業者は固定電話を重要な社会インフラと位置付けており、料金未払いなどがない限り、サービスを止めていない。総務省によると、今後、特殊詐欺に確実に使われたことがわかれば速やかに利用を中止できるよう、事業者に約款の変更を求めていくという。警察が詐欺に複数回使われた番号に警告電話をかけた上で事業者に要請する、といった仕組みを検討中という。