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 主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の舞台となる大阪で27日早朝から大規模な交通規制が始まる。府警は信号機を制御して都心への交通量を減らす作戦を展開する。電車や地下鉄はほぼ通常運行の見通しだが、タクシーやバスは大きな影響を受けそうだ。

 小さな渋滞を生み出し、大きな渋滞を回避――。大阪府警は信号機の「青」「赤」の点灯時間を調整し、あえて車が大阪市中心部に入りにくい混雑状況をつくり、回り道を促す作戦に挑む。

 G20期間前後の27~30日の4日間は、各国の首脳らがサミットの主会場や大阪市内の滞在先のホテル、関西空港などを行き来する。このため大阪市中心部の阪神高速が早朝から深夜まで通行止めになるほか、ホテル周辺など9エリアの一般道が首脳らの出入りに合わせて断続的に規制される。

 府警は大渋滞を回避するため、「交通量50%削減」を目標に掲げ、マイカーや営業車などの利用自粛を呼びかけてきた。ただ、実際にどれほど協力が得られ、削減できるかは不透明だ。

 そこで今回、信号機をコントロールする作戦をとることにした。「オフセット」と呼ばれる手法で、車の流れに合わせて大阪市中心部へ続く各交差点の信号機を「赤」に調整し、車が交差点ごとに停車しなければならない状況をあえて作る。一方で、市外へと続く一般道の各交差点の信号は走行中の車に合わせて「青」に調整して流れやすくし、ドライバーはおのずと迂回(うかい)していく――作戦にはそんな狙いがある。秋に3万人余りが大阪市を駆け抜ける大阪マラソンでも使っている手法だ。

 信号の制御で重要な役割を担うのが、大阪府内の約1万2千基の信号を操る府警本部の交通管制センターだ。G20期間の交通規制は早朝から深夜に及ぶ長期戦で、センター員は混雑の状況を見極め、臨機応変に信号を調整する。普段は5、6人で対応しているが、G20期間前後は要人らの移動時に交通規制の司令塔も担うので、10倍以上に増員して対応する。3月から本番想定の訓練を重ねてきた。

 府警交通部幹部は「交通管制センターは交通規制の頭脳。滞りなくサミットを終えるための鍵を握る。前例のない大規模規制なだけに緊張感を持って臨みたい」と話す。(高木智也)

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