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 栗原心愛(みあ)さん(当時10)の虐待死について、厚生労働省と文部科学省の合同プロジェクトチーム(PT)は26日、検証の中間取りまとめを公表した。心愛さんの訴えを父親に漏らした、DV(家庭内暴力)ケースとしての関わりが不十分だった――など29の課題を列挙し、対策を提示した。

 心愛さんは2017年8月、沖縄県糸満市から千葉県野田市に転居したが、この間、虐待の訴えになぜ対応できなかったのかなどを両県や両市がそれぞれ検証。PTは両省職員らも参加させていた。

 取りまとめでは、心愛さんが17年11月に小学校のアンケートで父親の暴力を訴え、一時保護に至ったのに、野田市教委が父親にアンケートの写しを渡したことについて「児童に関する秘匿情報を漏らしてはならないという認識が不十分だった」と指摘。また糸満市は「母親へのDVがある」と野田市に伝えたが、「夫婦間のDVによる虐待リスクを評価できていなかった」と断じた。児童相談所の態勢が不十分だったとも言及し、人材や専門性の確保に向け、支援が必要とした。

 また、PTは子どもが学校を長期欠席しているケースを緊急点検した結果を公表。文科省は2月1~14日に一度も登校していない18万7462人を調べ、虐待の恐れがあると判断し、児相や警察に情報共有したのは2893人、面会ができず「虐待の可能性が否定できない」として情報を共有した子どもが1万849人に上った。厚生労働省は全国の児相が虐待の可能性を認識し、2月14日時点で在宅生活を見守っていた子ども3万7801人を調べ、延べ206人について一時保護などの対応をとった。

 このほか、未就園児や乳幼児健診を受けていない子ども1万5270人(昨年6月1日時点)の調査では、166人が虐待を受けているか、その疑いがあった。親と引き離す対応をとったのは延べ25人。17人の所在は確認できなかった。(矢島大輔、浜田知宏)