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 27日は高校野球南北北海道大会の全10地区で最後の開幕となった小樽地区でも試合が始まり、8地区で計22試合が行われた。札幌地区では札幌旭丘が2試合連続となる延長サヨナラ勝ち。札幌光星は4点を追う九回、二死から連打などで1点差まで迫る粘りを見せた。旭川地区では旭川実が2回戦で敗れ、5年連続での北大会への出場はならなかった。

競った「1」、信じ合った夢 札幌光星の登坂投手・真下投手

 札幌光星は「2人のエース」がマウンドに立った。背番号1の登坂真大投手(3年)は直球とスライダーが武器。背番号10の真下(まっか)空良投手(3年)は緩急ある投球が持ち味だ。

 昨年の秋からライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)してきた。秋は登坂投手が背番号1。真下投手が背番号1を背負った春季大会では、2人で北海を抑えて七回コールド勝ちを果たした。その北海との対戦。「北海は夏に絶対強くなってくる。油断するな」と二人で声を掛け合い、臨んだ試合だった。

 先発を任された登坂投手だったが、初回から4連打などで4失点と相手打線につかまった。二回からは無失点に抑えたが、六回にピンチを招きマウンドを降りた。

 「ごめん。抑えてくれ、頼むぞ」。登坂投手にそう託された真下投手。1点も許せないプレッシャーの中、制球に苦しんだ。七回に3連続四球と適時打で失点。八回にも犠飛で追加点を許した。チームは最後まで諦めず、九回には2死から3得点。1点差まで詰め寄ったが、力尽きた。

 春季道大会で、登坂投手は真下投手のピッチングをブルペンから見ていた。「2人で絶対に甲子園に行ける」。そう確信していた。真下投手も、同じ気持ちだったが、二人の夢は破れた。

 試合後、登坂投手は「自分がふがいないピッチングをしたせい。みんなと甲子園に行きたかった」と自分を責めた。選手たちが泣きじゃくるロッカールームで、仲間と抱き合う登坂投手の涙は止まらなかった。(遠藤美波)