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 リニア中央新幹線の建設工事でJR東海と静岡県が自然環境保全をめぐって対立している問題で、JR東海の金子慎社長は27日、同県の川勝平太知事にトップ会談を申し入れていることを明らかにした。東京都内で開かれた定例記者会見で述べた。

 リニアは品川―名古屋間で2027年開業をめざすが、最難関とされる南アルプスのトンネル工事に伴う大井川水系の流量減少を川勝知事が懸念。静岡工区(8・9キロ)は未着工の状態が続き、沿線知事らから開業の遅れを懸念する声が上がっている。

 JR東海によると、川勝知事側に会談を申し入れたのは6月上旬。3月にも申し入れていたが、多忙を理由に断られたという。金子社長は「環境対策はしっかりやる」と強調し、「知事に直接お会いして、着工への理解をいただきたい」と述べた。

 一方で、川勝知事が地域振興への協力を求めていることについては「リニアが開業すれば、『ひかり』や『こだま』の増発など、静岡にもメリットがある。まずは鉄道をつくることにエネルギーを注ぎたい」と難色を示した。(細沢礼輝)