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 3年前の参院選の際、選挙権年齢の引き下げで初めて一票を手にした18、19歳に政治や選挙への疑問を聞き、識者に答えてもらった。あれから政治とのつきあい方は変わったのだろうか。同じ若者を訪ねてみた。

茨城大4年・古波蔵真大さん

 水戸市で暮らすようになって、実家のある沖縄の基地問題への関心が薄れたなと感じています。知事選とか県民投票とか、大きなニュースしか見なくなりました。

 沖縄県読谷村の実家は、米軍嘉手納基地が近いんです。でも、水戸だと戦闘機の轟音(ごうおん)で困ることも、学校に飛行機が落ちてくる不安もなくて、基地のニュースもびっくりするくらい少ない。選挙権を得た3年前は「お金より基地が少ない方が良いという思いはなぜ理解されにくいのか」と疑問でしたが、本土で基地を自分事として捉えるのは難しい。仕方ないと思うようになりました。

 1年生の秋、基地の賛否で先輩と言い争いになりました。後で、同じバイト先で働くことになったんですが、基地の話はしてません。ギスギスするので考え方の違う人と話すのが怖くなったんです。

 2年の時、運転免許を取るため、こっちに住民票を移しました。基地反対の一票を投じられなくなると悩みましたが、目の前の生活を優先させたんです。

 今も基地には反対です。ただ、辺野古の土砂投入が始まった日も、「興味ないだろう」と友人には話を振りませんでした。

 基地のことを安心して話せるのは、つきあっている彼女くらいです。去年の夏は、沖縄の平和祈念公園に行きました。沖縄戦を生き延びた人の証言集が印象に残ったようでした。将来を考えて、彼女と一緒に茨城で教員を目指そうと考えています。

 辺野古の基地建設は止まらないし、中央の政治は沖縄の声を聞いてくれないとあきらめています。これまでは基地問題だけで投票先を決めていましたが、この参院選では、教員の働き方に注目してくれる候補者を探そうと思います。(関口佳代子)