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 高齢化や交通の便の悪化が止まらない。医療への需要は高まっているのに、高齢者一人ではますます行きにくい――。人口減社会が抱えるそんなジレンマに応えるのが、患者の自宅に出向いて健康管理や薬の処方などをする訪問診療だ。行政も後押しするが、医師個人の奮闘に支えられている面が大きい。

 まだ雪が残る4月、島根県飯南町下赤名の山あいの家に、医師の和田勝祥さん(77)が車で向かった。居間に置かれたベッドで寝たきりの永妻ハルヨさん(90)が待っていた。

 「薬持って来たよ。今度のは、粉だから飲みやすいよ」。和田さんは風邪をひいて免疫が落ちている永妻さんに、肺炎予防のための抗生剤を渡した。

 看病に当たるのは永妻さんの娘、本田早苗さん(67)。広島市で夫と暮らしていたが、高齢の母を心配し、6年前に単身戻った。

 散歩で出歩いたり畑仕事をしたりと元気だった永妻さんだが、今年1月、自宅で脳梗塞(のうこうそく)で倒れた。町立飯南病院に搬送され一命は取り留めたが、左半身がまひし、寝たきりになった。

 2カ月ほどで退院のめどが立ったが、家から病院へは車で約20分。運転免許のない本田さんに、永妻さんを運ぶ手段はなく、家から通院を続けるのが難しかった。生活状況の急変に、困惑する本田さん。飯南病院に往診を相談したが、「頻繁には行けない」。

 そんな時に声をかけてくれたの…

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