拡大する写真・図版 女子100メートルの表彰でメダルを掲げる(左から)土井杏南、御家瀬緑、青山華依=林敏行撮影

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 陸上の第103回日本選手権大会第2日は28日、今秋のドーハ世界選手権の代表選考会を兼ねて福岡・博多の森陸上競技場であり、女子100メートルは御家瀬(みかせ)緑(北海道・恵庭北高)が11秒67(追い風0・6メートル)で初制覇した。高校生が同種目で優勝するのは、1990年の三木まどか(兵庫・姫路商高)以来。29年ぶりに高校生女王が誕生した。

 「走るのも楽しいけど、友達と遊ぶのも同じくらい楽しい」という高校3年生。前日の予選と準決勝を走り終えてスタートを課題として挙げていたが、「今日は決められた」と笑顔。持ち味の中盤から後半にかけての加速力も生かして競り勝った。「しっかりこの1本に合わせることができた。うれしいです」。白い歯がこぼれた。

 北海道出身の御家瀬が憧れるのは、同郷であり、日本女子短距離界を牽引(けんいん)してきた福島千里だ。その福島らを育てた中村宏之氏から指導を受ける。通学時間の関係で1日2時間の程度の練習しかできないというが、中村氏に「高校時代の福島よりも強い」とうならせる将来性を秘める。

 直近の目標は、2012年に土井杏南がマークした高校記録11秒43の更新だ。「高校生で日本一になれたのは自信にもなる。プレッシャーを感じず、これからも楽しく走りたいです」(辻隆徳)