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 中国の習近平(シーチンピン)国家主席が27日夜、大阪市で開かれた安倍晋三首相との夕食会で、「もっと日本人に中国へ来て欲しい」と求めていたことがわかった。日本政府関係者が明らかにした。日本から中国への訪問者はピークだった2007年は397万人。18年は269万人に減っており、習氏は危機感を強めているとみられる。

 日本政府関係者によると、習氏は「中国への訪問者を増やすためにどうしたらいいか、共に考えていこう」とも語ったという。夕食会では首相が中国を舞台にした映画「キングダム」の話題を向けると、習氏は「映画での交流も大事だ」と述べたという。

 夕食会に先立つ日中首脳会談では、両国の外相をトップとする「日中人文対話」(仮称)を年内にも設けることで合意。日中で観光や映画など文化の交流促進について協議する予定だが、日本から中国への訪問者の増加も重要なテーマになりそうだ。

 一方、夕食会では首相と習氏はテーブルに隣り合わせで座った。すき焼きが振る舞われ、首相が生卵をといて食べるのを見て、習氏もまねして食べていたという。テーブルに、首相の地元・山口県の日本酒「獺祭(だっさい)」が並んだ。夕食会の最後には15日に66歳を迎えた習氏に向け、首相が「少し遅くなりましたが、誕生日おめでとうございます」とあいさつ。習氏は「ありがとうございます」と応じ、出席者全員で乾杯したという。(鬼原民幸)