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 1日は代表決定戦が札幌地区で4試合、小樽地区で1試合行われ、南・北北海道大会に進む全32校が出そろった。札幌地区では札幌龍谷が北海道科学大を破り、4強入りした第94回大会以来の南大会進出を決めた。小樽地区では昨夏の代表校の北照が南大会に駒を進めた。南・北大会の組み合わせ抽選会は5日にあり、北大会は13日、南大会は15日に開幕する。

先輩の思い胸に 戦った1年 札幌日大 太田歩投手

 1点リードされた九回表、札幌日大のエース太田歩投手(3年)はマウンドで深く深呼吸をした。「ここを抑えれば絶対にチャンスは巡ってくる」。直球とフォークで3者連続の三振に抑え、ガッツポーズをしてベンチに戻った。

 先輩たちの思いを背負った1年間だった。昨夏の南北海道大会準決勝。4点を追う九回の好機に、代打で打席に立った。「先輩のために、このチャンスで絶対に打つ」。強い気持ちでバットを振るも、三振。チームは敗れた。昨秋の道大会は札幌第一にコールド負け。春の地区大会初戦では八回から登板し、逆転打を打たれた。

 結果が出ない中で、先輩の「お前たちは甲子園に行け」という言葉が浮かんだ。春季大会後は毎日200球を投げ込み、外野のポール間を何度も走り込んだ。フォームをスリークオーター気味に見直し、夏への手応えをつかんだ。

 この日の朝、昨年の主将、奥沢完偉さんから「任せたぞ」とLINEにメッセージが届いた。「先輩方のためにも頑張ります」。そう答え、試合に臨んだ。

 九回裏、2死。打順が太田投手に回ってきた。「ここで終わらせない」と初球を振り抜いたが、内野ゴロに。一塁にヘッドスライディングしたがアウト。塁上に突っ伏した。

 試合後、「要所で甘かった。自分の責任です」と淡々と話した太田投手。それでも、後輩たちから「ナイスピッチングでした」と声を掛けられると、思わず涙があふれた。(遠藤美波)