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 最高裁が原口アヤ子さん(92)の再審請求を認めない決定をした「大崎事件」を題材に再審制度について考えてもらおうと、鹿児島大で1日、弁護団の鴨志田祐美事務局長が学生たちに講演した。渡辺弘・准教授の「日本国憲法」の授業で、教育学部2年生以上の約90人の学生らが聴き入った。

 最初に鴨志田弁護士は、新聞各紙が最高裁の決定を1面トップで報じたことを紹介し、「この決定は日本だけでなく世界中の法律関係者にもショックを与えた」と語った。

 その後、大崎事件を例に取りながら刑事手続きについて説明し、憲法の視点から再審制度について考えた。再審請求権は冤罪(えんざい)被害者の「個人の尊厳」を回復するための権利と指摘し、「日本の再審制度が憲法の要請に応えているのか、みなさんに考えて欲しい」と問いかけた。

 弁護団は同日付で、最高裁決定に対する異議申立書を提出し、鹿児島市内で会見を開いた。刑事訴訟法上、最高裁が原決定を職権で「破棄」して差し戻すことはできるが、「棄却する」と“自判”することはできない――などと手続きを批判する内容。鴨志田弁護士は「最高裁は著しく正義に反している。私たちは戦い続ける」と述べた。(小瀬康太郎)