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 兵庫県姫路市は市庁舎内の温度を、今夏は例年より3度下げて25度にすると発表した。環境省は、クールビズ期間の室温の目安を28度と推奨しているが、市は「25度の方が仕事の効率が上がる」との科学的な提言をふまえて、試行する。

 市によると、7月16日から8月30日まで、午前8時35分から午後5時20分まで本庁舎のロビーや執務室で「室温25度」を実施する。残業時については未定という。

 きっかけは、清元秀泰市長と親交がある大阪市立大学大学院の梶本修身特任教授の提言だ。平均室温が25度から28度に上がると、クールビズ期間を通して1平方メートルあたりで72円の節電になるが、作業効率の低下で29分残業が増えて経済的な損失も出る、という研究があることを紹介。「快適な室温制御をすることで、労働者の健康、仕事効率が向上し、残業の削減などの経済効果が得られるかを科学的に検証するべきだ」として、室温を25~26度にすることを提言した。

 医師でもある清元市長がこれを知り、市庁舎での試行を決めた。試行後の9月には、残業時間や電気代の増減などを調べ、職員に仕事効率や快適さ、疲労度などをアンケートする予定だ。清元市長は「労働環境を整えて働き方改革に寄与したい。省エネに逆行する考えはない」と話した。

 環境省は2005年から地球温暖化対策のため、クールビズの際には、冷房を28度に設定することを呼びかけてきた。同省の担当者は「25度に下げた自治体は聞いたことがない」とし、「28度はあくまで目安。健康や仕事効率などに影響がない範囲で設定してほしい」と話した。(直井政夫)