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 作家の早乙女勝元さん(87)が17年間務めた「東京大空襲・戦災資料センター」(東京都江東区北砂1丁目)の館長を退任し、1日、同センターで退任会見を開いた。早乙女氏は「(館長職のバトンを)17年間握りしめ、走り続けてきたが、ようやくバトンタッチできた」と語った。

 新館長は、歴史学者の吉田裕・一橋大特任教授(64)。東京大空襲を体験した早乙女さんから、戦後生まれの吉田館長への交代となる。吉田館長は「戦争の記憶や爪痕が生々しい時代を生きてきた。戦争を体験した世代から、両親も学校の先生も戦争を知らない若い世代への橋渡し役を果たしたい」と語った。

 同センターは、早乙女さんが中心となり、民間からの土地提供や募金などで建設され、2002年に開館した。一夜で10万人が犠牲になった1945年3月10日の東京大空襲の資料収集や戦争被害の研究、戦争体験者の証言などを伝えている。(抜井規泰)