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 香港警察は2日未明、刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡すことを可能にする「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を求めて立法会(議会)を占拠したデモ隊に対し、催涙弾を使い、強制排除した。香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は同日午前4時(日本時間同5時)から緊急会見し、「違法な暴力行為で憤りと心痛を覚える」と強く非難し、刑事責任を追及すると述べた。

 若者を中心としたデモ隊の一部は1日、立法会庁舎のガラスを割って侵入。行政長官の辞任を求める落書きをし、議場も占拠した。警察は2日未明になってテロ対策の特殊部隊も出動させ、立法会や周辺にとどまっていた多くの若者らを追い出し、約1時間後に強制排除を終了した。隣接する政府本部が、この日は閉鎖されることが決まった。

 会見した林鄭氏は、自身の引責辞任には応じない考えも改めて示した。

 一方、民主派の立法会議員らは「市民の要求を無視する林鄭氏の姿勢が若者を絶望に追い込んだ」と批判する声明を発表。林鄭氏と民主派の対立が続いている。(香港=益満雄一郎)