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 九州南部は活発化した梅雨前線の影響で大気の状態が不安定となり、各地で断続的に大雨が降り続いている。

 気象庁によると、6月28日から2日午前11時までの総降水量は、宮崎県えびの市えびので778・5ミリ、鹿児島県薩摩川内市八重山で596・5ミリ。同県日置市東市来では1日の日降水量が313・5ミリに達し、観測史上1位を更新した。

 九州南部では5日ごろにかけて局地的に雷を伴う激しい雨が断続的に降る可能性があるという。気象庁はこれまでの雨で地盤が緩み、土砂災害の危険が高まっていることから警戒を呼びかけている。

 鹿児島市では世界遺産「寺山(てらやま)炭窯跡」の大部分が、土砂崩れによって埋没した。

 寺山炭窯跡は幕末期の1858年、近代化を急ぐ薩摩藩主島津斉彬(なりあきら)が、鉄を精錬する反射炉などの燃料に使う火力の強い木炭を製造するため、同市吉野町に建設。凝灰岩の厚い切り石を円弧状に高さ2・5メートルに積み上げて造られている。2015年、「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として登録された。

 市文化財課によると、窯跡では6月28日にも、豪雨の影響とみられる崩落が石積みの一部で起きていた。市職員が1日に確認したところ、窯跡の北側にある遊歩道の上方から発生した土砂崩れで埋まっていたという。

 JR九州によると、2日午前9時現在、九州新幹線は川内―鹿児島中央間の一部で徐行運転をしているが、運転見合わせや大幅な遅れは発生していないという。