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 安倍晋三首相が大阪城にエレベーターを付けたことを「大きなミス」と発言したことをめぐり、愛知県の大村秀章知事は2日の記者会見で、「不適切な発言で早めに取り消されたほうがいい」と首相の発言を批判した。首相が発言を取り消さない場合、4日公示の参院選にも尾を引くとの見方も示した。

 大村氏は「うけを狙って言われたのではないかと言われているが、政府がバリアフリーを進めている中で、リーダーである総理大臣があたかもバリアフリーじゃなくてもいいととられかねないような発言をされるのは極めて不適切」と指摘。さらに4日に参院選が公示されることを挙げ、「早く取り消されたほうがいい。(取り消さないと)選挙期間中、尾を引くのではないか」と述べた。

 安倍首相は6月28日の主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の夕食会のあいさつで「明治維新の混乱で大阪城の大半は焼失したが、天守閣は今から約90年前に16世紀のものが忠実に復元されました」と述べ、「しかし一つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまで付けてしまいました」と続け、野党などから批判の声が上がっている。

 愛知県内では、名古屋市の河村たかし市長が掲げる名古屋城天守木造化に伴うエレベーター不設置を巡り、市と障害者団体が対立している。名古屋市の障害者らでつくる「名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会」は2月、名古屋城新天守にエレベーターを設置しないとする市の決定を撤回するよう求める1万3674人分の署名を提出した。

 大村氏はこうした動きを踏まえ、「(首相の発言は)誤解をうけるもとになる。各党に討論会などで詰められて、どうお答えになるのか。あやふやと言ってると答えに窮する」と述べた。(岩尾真宏)