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 気象庁は2日、梅雨前線の活動が活発化する3~4日に九州を中心とする西日本で猛烈な雨が降り、「平年の7月の1カ月分を超す大雨が、一日で降る恐れがある」と発表した。同庁は、土砂災害の恐れが高まっているとして注意を呼びかけている。

 3日朝から4日にかけて、湿った空気の流れが強まることなどから、九州付近に停滞した梅雨前線の活動が活発化。1時間に80ミリを超す猛烈な雨が降り、4日午前0時までの24時間雨量は、山口県と九州の多い所で250ミリ、その後の24時間も九州南部で400~300ミリ、九州北部や四国で300~200ミリ。東海や関東甲信で200~100ミリ、近畿150~100ミリ。

 県別では鹿児島、熊本、宮崎が4日午前0時までの24時間に250ミリ。その後の24時間で鹿児島は400~300ミリ、熊本、宮崎は300~200ミリの見通し。

 また、6月28日の降り始めから2日午後1時までの雨量は、鹿児島、宮崎両県で700~300ミリ、熊本県で350~300ミリと、記録的な大雨になっているところがある。宮崎県えびの市末永では783・5ミリに達し、既に平年の7月の798ミリに匹敵する雨量となっている。

 同庁は「これまでに降った場所は少しの雨でも土砂災害が発生しやすい。(地下深い岩盤ごと崩れる)『深層崩壊』など大規模な災害の可能性もある」と呼びかけている。「自らの命を自ら守らなければならない状況が迫っている」として早期避難も求めた。大雨は、梅雨前線が停滞する6日ごろまで続く見通し。

 鹿児島県では2日午後6時現在、鹿児島や日置など5市で約40万世帯、86万人以上に避難勧告が出されている。鹿児島市は3、4日とも市立小・中・高の計120校を臨時休校にする。

 鹿児島市吉野町では1日、世界遺産「寺山炭窯跡」の大部分が土砂に埋まっているのが確認された。2015年に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」の構成資産。大雨が降り始めた28日にも石積みの一部が崩落していた。市担当者は「修復にどのくらい時間がかかるか分からない」と話した。

 JR九州によると、宮崎県小林市のJR吉都(きっと)線は小林―西小林間で線路下の土砂が長さ25メートルにわたり流出し運転を見合わせている。